酔うと化け物になる父がつらい 菊池真理子

buzzfeed、ねとラボ、おしえて! goo、ロケットニュース他、 各メディアで取り上げられ、圧倒的な反響を呼んだノンフィクションコミック。 
 「夜寝ていると、めちゃくちゃに顔を撫でられて起こされる。 それが人生最初の記憶ーー」
 酔って奇行を繰り返す父。 新興宗教信者の母。 そんな二人の元に生まれた作者は 壊れていく家の中でがむしゃらに未来を見つけていく…。
普段は小心者で酒に弱く、酔うとベロベロになり奇行を繰り返し、休日は必ず家で仲間と麻雀やりながら酒を飲んで、子供との約束を守らない父親。
父に奴隷のように尽くし、父の世話を献身的にして心をすり減らし、宗教に救いを求めた母。
母の死後、父は酒と麻雀をやめたけど、仕事と野球に逃避して子供に無関心だった。
しばらくして、父は酒を再び飲み始め、真理子さんと妹が父の粗相の後始末をした。
真理子さんは、父の苛立ちが「自分がいつまでもフリーターをしているから」と思って、必死に漫画家としてデビューし、男性とお付き合いすることもあったが、酒もタバコもやらない落ち着いた男性は物足りなく感じて、小説家志望の男性と付き合ったが、彼は酒呑みで嫉妬深く束縛が激しく気に入らないことがあると真理子さんに暴力を振るった。
知らず知らずのうちに、母と同じ道を歩んでいることに気がついた真理子さんは、彼氏と別れた。
真理子さんは、父に対して押し殺した怒りや苛立ちや寂しさをぶつけられるようになった。
真理子さんが末期ガンになった父の世話をする頃、病気のせいもあって真理子さんと父は穏やかな関係になっていた。
父の死後、「自分が父の酒をやめさせることが出来たかもしれない」と自責の念に苦しみ、気持ちの整理がつかない真理子さんだったが、妹や友人に支えられ、自分のことを大切にしてくれる男性を好きになることが出来た。
酒呑みの父親への恥から、友人に相談することも出来ず、自分で自分を追いつめてしまう、人に困ったことを相談出来なかったり、心をなかなか開けない偏屈さ、酒呑みの父親と似たような男性に惹かれる生きづらさに気づいた真理子さんが、父との関係を見つめ直し、少しずつ明るい明日に向かう心情の変化が丁寧に描かれていて、心揺さぶるコミックエッセイ。

daiyuuki 全身当事者主義

全身当事者主義。ワーキングプアや毒親やブラック企業などのパワハラやモラハラに苦しみ戦い続けてきた立場から書いた、主にメンタルヘルス、LGTB、ヘイトスピーチ、映画やライブのレビューなどについてのアメブロの記事から、厳選して共有していきたい記事だけ、アメブロと連携します。 クリエイターリンクは、こちら↓ https://lit.link/daiyuuki

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