未来を花束にして 女性参政権運動サフラジェットの映画

1912年、ロンドン。夫サニー(ベン・ウィショー)と幼い息子ジョージの3人で暮らすモード・ワッツ(キャリー・マリガン)は、夫ともども洗濯工場で働いていた。
劣悪な環境下で長時間働くものの、給料は低かった。
ある日洗濯物を届ける途中に洋品店のショーウィンドウをのぞいていたところ、突如ガラスに石が投げ込まれる。
女性参政権を求め活動する女性社会政治同盟(WSPU)の過激行動に出くわしたのだった。サフラジェットと呼ばれる女性参政権を求める活動家と出会っていくモード。
時同じくして女性参政権運動への取り締まりが厳しくなり、アイルランドでテロ対策にあたっていたスティード警部が新たに赴任すると、彼はカメラによる市民監視システムを導入。
モードは無関係ながらターゲットの一人として見られてしまう。
そんな中、下院の公聴会で証言するはずだった同僚のバイオレット(アンヌ=マリー・ダフ)が夫に殴られ怪我をし、代わりにモードが向かう。
工場での待遇や身の上を語るうちに、自分が違う生き方を望んでいることに気付いていった。モードも連帯を示す花を帽子に着け、反発を受けながら、社会を変える闘いに参加していく。
1912年イギリス ロンドン。エメリン・パンクハーストが、リーダーをしていた女性参政権獲得運動についての映画。
女性参政権獲得運動を、運動家モードの目線を通して描いている。
モードは最初洗濯場のリーダーからセクハラを受けても耐え旦那に従って生きてきたが、同僚のバイオレットの誘いもあり女性参政権獲得運動に参加する中で、上司の同僚に対してのセクハラや女性参政権に理解を示しながら選挙制度改正に消極的な男性の政治家や刑務所での不当な扱いに怒りを感じたことをきっかけに本格的に女性参政権獲得運動に参加していく。
モードの心情の変化を通して、現代の女性や男性にも当時の女性の不当な扱いが理解しやすく描かれている。
女性参政権獲得運動を通して強い絆で結ばれたモードとバイオレットとイーディスの女性同士の友情、夫の無理解や子供と離別したり警察からの弾圧に苦しみながらも子供に女性が男性と同じ可能性に満ちた未来を残したいという強い信念、キャリー・マリガンやヘレナ・ボナム・カーターの飾らない演技が、印象的です。

daiyuuki 全身当事者主義

全身当事者主義。ワーキングプアや毒親やブラック企業などのパワハラやモラハラに苦しみ戦い続けてきた立場から書いた、主にメンタルヘルス、LGTB、ヘイトスピーチ、映画やライブのレビューなどについてのアメブロの記事から、厳選して共有していきたい記事だけ、アメブロと連携します。 クリエイターリンクは、こちら↓ https://lit.link/daiyuuki

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