きっと、星のせいじゃない
17歳のヘイゼル(シャイリーン・ウッドリー)は、末期のガン患者。
今は薬のおかげで深刻な状態を免れているが、学校にも通えず、友人もできず、毎日同じ本ばかり読んでいる。
ある日ガン患者の集会に出席した彼女は、骨肉腫を克服したオーガスタス(ガス)(アンセル・エルゴート)と知り合う。
ガスは、クールなヘイゼルに一瞬で恋に落ちる。
やがてヘイゼルを喜ばせたいガスは、最高のサプライズを用意する。
なんとヘイゼルが敬愛する作家と、会えることになったのだ。
心踊らせながら作家が住んでいるオランダへ旅立つヘイゼルとガスだが、意外な展開が待っていた。
ジョン・グリーンの青春小説「さようならを待つふたりのために」を映画化。
肺にがんが転移して自分の寿命が長くないことを覚悟して、自分が死んだ後悲しむ人は少ない方がいいと友達も恋人も作らなかったヘイゼルが、骨肉腫で脚を失いながらこの世に生きた証を残したいと思って生きるガスの明るさに救われ支えられ生きていく爽やかな青春ロマンス。
末期ガンである未來に悲観し仲間なんかいらないと強がり飾り気のないヘイゼルや骨肉腫を克服し秘密を抱えながらポジティブなガスや失明寸前でありながら彼女との恋に生きるアイザックなど、病に冒されても明るさを失わず自分の病気すらジョークのネタとして笑い飛ばし、へこたれないキャラクターの青春模様が爽やかで癒されます。
アイザックの元カノへのしっぺ返しに元カノの車に玉子をぶつけるのにヘイゼルとガスが付き合うシーンは痛快だし、ヘイゼルとアイザックが友情を込めた飾り気のないステキな悼辞「限られた時間の中で、あなたは私に永遠をくれた。ありがとう。」を贈るガスの生前葬のシーンはステキでした。
ガスのポジティブでユーモラスなイケメンセリフの数々「楽しみは拒絶しないことにした」「君に傷つけられるなら本望だ」 「OKが俺たちの「ずっと」」「君は自分がどんなにステキか分かっていない」「いずれは地球が太陽に飲み込まれるのを承知で、君を愛している」。
困難なアムステルダムへの旅行を実現させたりヘイゼルの意思を尊重してガスとヘイゼルの恋を応援する両親、儚くも大事な瞬間を大事に生きる二人がいとおしい傑作青春ロマンス映画です。
途中で終わった小説の謎、アンネ・フランクの家でヘイゼルとガスがお互いの気持ちに正直になれたシーン、アムステルダムから帰る朝に打ち明けたガスが抱えた秘密、初めて弱音を吐いたガスを「私があなたを愛して、ずっと忘れない」と励ますシーンが泣けました。
「人と付き合えば傷つくことはあるけど、誰に傷つくかは選べる。君を選んだことに後悔はないよ。ヘイゼル・グレース、OK?」「OK」
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