クワイエットルームにようこそ 精神病院で本当の仲間たちに出会った日本版
幅広く活躍する松尾スズキが、芥川賞の候補になった自身の小説を映画化。
内田有紀、蒼井優、妻夫木聡ら豪華キャストを迎え、ある女性の再生までの14日間を描く人間ドラマ。 28歳でバツイチの明日香(内田有紀)は、締め切りに追われるフリーライター。
同棲相手の放送作家・鉄雄とはすれ違いの日々が続き、仕事にも行き詰まった彼女は、気がつくと、クワイエットルームと呼ばれる閉鎖病棟の一室にいた。
徐々に主人公が自殺未遂した理由が時間軸をいったりきたりしながら、解き明かされるミステリアスな展開や松尾スズキ独特のブラックユーモアや個性的でリアルなキャラクター(拒食症の蒼井優、過食症の大竹しのぶ、ダメダメな宮藤官九郎)や一緒にジグソーパズルを作ったり情報交換したりして心を通わせる展開もほっこりするし、絶望とか人間のどうしようもない悲しさのなかのどうしようもない可笑しさの中で光り輝く、かすかな希望のようなものを感じ取れる傑作でした。
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