キック・アス 素人スーパーヒーロー奮闘記 その1
NYに住むデイヴ(アーロン・ジョンソン)は、コミックオタクでスーパーヒーローに憧れる平凡な高校生。
ある日、インターネットで買った自前のスーツとマスクを身に付け、自分もDIYヒーローとして街で活動を開始する。
何の特殊能力も武器も持たない彼は、初出動であっさり犯罪者にやられてしまうが、懲りずにパトロールを再開。
その時の活動の動画が見物人によって撮られ、やがて“キック・アス(Kick-Ass)”の名で街中に知られるようになる。
だが、街のパトロールをしていたのは彼だけではなかった。
キック・アスは、高度な訓練を受けた父娘デュオ、“ヒット・ガール”(クロエ・グレース・モレッツ)と“ビッグ・ダディ”(ニコラス・ケイジ)に出会い、街の犯罪帝国を仕切るフランク・ダミコを倒すため共に戦うことを決意する……。
スーパーヒーロー好きな普通の高校生がお手製マスク&スーツを着て、仲間と共に犯罪組織と対決するマーク・ミラーのグラフィック・ノベルを映画化したコミカルなヒーロー・アクション。
主人公デイヴのヒーローに憧れて悩みながら成長していくピュアな心理描写がリアルだし、ヒットガールやキック・アスの痛快なヴァイオレンス・アクションやスパイダーマンやバットマンなどのアメコミのパロディも楽しいです。
「スーパーヒーローとは何か?」「大いなる力が無ければ、大いなる責任を問われないか?」
この映画の中で、素人ヒーロー・キックアスとなった主人公デイブは、この問いを問われ続ける。
「なぜみんなスーパーヒーローに憧れながらなろうとしないのか?」
スーパーヒーローへの憧れからキックアスとなったデイブは、ストーリーの中盤で片思いしていたケイティと結ばれ「なぜみんなスーパーヒーローになろうとしないのか?」の答が、人は失うものが多いから失うリスクを越えて正義を行うには強い意志と力がいるということを知りスーパーヒーローでいることに迷う。
だがデイブは、マフィアの拷問にあっても最後まで戦い続けたビッグ・ダデイの姿を見て、素人ヒーロー・キックアスは、真にヒーローとして覚醒する。
ヒーローとして悪と戦うからには、素人ヒーローであっても死を覚悟で正義を行う大いなる責任が伴うのだと知る。
中盤のヒットガールがギャングに捕らわれたキックアスとビッグダディを救出する銃撃戦とラストのマフィアにガトリングガン乱射するキックアスの勇姿は、どカッコイイです。四文字言葉を吐きながら、ジョン・ウー入っている二丁拳銃を華麗に使いこなす銃撃戦や華麗なバタフライナイフ使いを披露する小生意気でキュートなヒットガールも、カッコイイです。音楽もジョーン・ジェットやプレスリーなど名曲揃いです。
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