アノニマス　警視庁指殺人対策室　ネットの誹謗中傷事件を調査する異色の刑事ドラマ

“アノニマス"とは日本語で“匿名"を意味する言葉。 

日本はネット上の匿名比率が7割と他国に比べて顕著に高い匿名大国(平成26年版情報通信白書より)。

インターネットの誹謗中傷や炎上などが後を絶たず、キーボードによる殺人=指殺人(ゆびさつじん)が、社会問題になっています。 

物語の舞台は、この社会問題に対応するため警視庁に新設された“指殺人対策室"。 

香取慎吾演じる主人公・万丞渉(ばんじょう・わたる)は、ある事件をきっかけに捜査一課の第一線から外された一匹狼ながらも、クセの強いメンバーとともに指殺人に苦しむ人々の事件を解決に導いていきます。 

顔の見えない犯罪者=アノニマスを捜査し見つけ出す。そんなミステリーを通して現代日本の根深い社会問題、人間ドラマを描きます。 

モデルやアイドルグループ内やクラスやオンライン・サロンでのいざこざが原因だったり、女優やアイドルや歌手に対するストーカー的な執着の延長や少年犯罪を犯した過去や不倫を暴き出す誹謗中傷に苦しむ被害者からの依頼で、指殺人対策室が捜査に乗り出し、誹謗中傷する匿名の犯罪者を特定して、誹謗中傷の被害を食い止めるだけでなく、誹謗中傷する犯罪者の動機を謎解きしていく中で、「誹謗中傷する犯罪者が悪で被害者が善である」という単純な構図ではなく、誹謗中傷している匿名の犯罪者が被害者になったり誹謗中傷された被害者が誹謗中傷する加害者を傷つけてしまうネット上からはみ出す憎悪の連鎖が毎回の事件から炙り出される展開は予想外でスリリングで、ネット上の情報に惑わされないためにもネット上で簡単に相手を傷つけないためにも多くの人に見て欲しいサスペンスドラマ。

香取慎吾と関水渚の相棒関係、指殺人対策室のコンビネーションも小気味良く、続編が見たくなった。

Netflixなどで、配信中。