レジェンド・オブ・フィスト 怒りの鉄拳

ブルース・リーが主演した71年の「ドラゴン怒りの鉄拳」を、ドニー・イェン主演でリメイクした95年のTVシリーズ「精武門」の劇場版として製作された本格カンフー・アクション。
監督は、「インファナル・アフェア」シリーズのアンドリュー・ラウ。
1917年、第一次世界大戦時のヨーロッパ最前線の戦地にその男の姿はあった。
霍元甲(フォ・ユェンジャア)の弟子であり上海で射殺されたと思われていた男の名は、陳真(チェン・ジェン)(ドニー・イェン)。
生きていた彼は、中国人労働者の一人として戦場にいたのである。
時は移り1925年、戦死した仲間の名を借り中国へ戻ってきていた彼は、列強の思惑が入り乱れ不穏な空気が漂う上海で日本軍へのレジスタンス活動を行っていた。
レジスタンスへの支援を上海の実業家でクラブ「カサブランカ」のオーナーのリュウ(アンソニー・ウォン)から取り付けることと列強の動きの情報集めの極秘任務として、有名クラブ「カサブランカ」のオーナーであり上海一の実力者でもある人物リュウに近づきクラブの役員に就任する陳真。
中国人企業家、英国官僚、日本将校、各国スパイたちが集うその場所で出会った美しい歌姫キキ(スーチー)、そしてそこでかつて陳真に父を殺され仇として彼の行方を追う日本軍大佐・力石毅(木播龍)とも相まみえることとなる。
キキと陳真は、次第に惹かれ合うが、キキには日本軍のスパイとしてリュウのクラブに潜入している別の顔があった。
だがキキは、力石大佐の司令と陳真への愛の間で次第に苦悩し始めていた。
力石大佐の日本陸軍の暗殺者は、日本軍に抵抗する中国人レジスタンスと協力者の暗殺を開始する。
陳真は、暗殺を防ぐために天山黒侠のコスチュームで日夜日本陸軍の暗殺者と戦う。
日本陸軍の暗殺者と中国人レジスタンスの戦いは激化し、力石大佐は自らの手で陳真を仕留めるべく、陳真を匿うリュウに陳真を出頭させるよう警告する。陳真は、ついに日本陸軍を率いる力石と雌雄を決する。
最初のビルに立てこもったドイツ兵を相手に、ナイフと素手で立ち向かう戦場格闘技テイストの格闘アクションシーンから、カンフーと戦場格闘技をミックスしたカンフーアクションから、凄かったです。
中盤のブラック・マスク姿で、日本軍の暗殺リストに載った実業家を守るためにハイスピードな拳と多彩な蹴りで日本陸軍の暗殺者を薙ぎ倒す超人的なアクションを披露するカンフーバトル、終盤の虹口道場でのファイトシーンではおなじみの白の胴着を身にまとい、見事なヌンチャク捌きやカンフーアクションを披露しています。
ラストのドニーと木播龍のバトルでは、最初は木幡竜の剛拳にドニーが倒されるものの、死んでいった同志や親友の声に後押しされ血反吐を吐きながら立ち上がって、フェイントや変則的な蹴り技を交えた戦い方で倒すファイトシーンは、迫力あるバトルでした。
冒頭のアクションシーンや中国レジスタンスの日本軍司令部襲撃シーンは戦争映画、グリーンホーネット姿のチェン・ジェンが夜の上海を疾走しながら日本陸軍の暗殺者と戦うアクションは「バットマン」、ナイトクラブで諜報活動をしたり日本陸軍の女スパイと恋をするのは007と多彩な要素を取り入れ、従来の「精武門」ものになかったモダンな魅力があります。
ドニー・ファンには、付け髭にダンディなスーツ姿で、ピアノを披露する姿に、惚れてしまうでしょう。ミステリアスで哀しい秘密を持つ歌姫を、スー・チーが艶やかに演じて花を添え、アンソニー・ウォンが、上海の実力者で男気のある男を演じて、ドニーを支えています。続編があるような終わり方なので、楽しみです。

daiyuuki 全身当事者主義

全身当事者主義。ワーキングプアや毒親やブラック企業などのパワハラやモラハラに苦しみ戦い続けてきた立場から書いた、主にメンタルヘルス、LGTB、ヘイトスピーチ、映画やライブのレビューなどについてのアメブロの記事から、厳選して共有していきたい記事だけ、アメブロと連携します。 クリエイターリンクは、こちら↓ https://lit.link/daiyuuki

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