セロ弾きのゴーシュ 高畑勲が宮沢賢治の童話に挑戦したアニメ映画
金星楽団のセロ奏者ゴーシュは、まだ若く内気で人付き合いが苦手な青年だった。
ある日の練習で、ゴーシュは楽長から他の楽士の前で叱責を受け、失意のうちに家に帰る。
その晩ゴーシュが猛練習をしていると、一匹の猫が彼のもとを訪ねてきた。
「トロメライを弾いてごらんなさい。聴いてあげますから」
こしゃくな猫に「生意気だー」と怒りを爆発させ、ものすごい音の曲「インドの虎狩り」を演奏して猫を驚かせてしまう。
その晩以来、かっこう、たぬき、ねずみの親子らが次々とゴーシュを訪ねては彼にセロを演奏させるのだった。
宮沢賢治の童話をアニメ化。
ベートーベンに憧れながらも、音に上手く感情や情熱を乗せて演奏出来なかったゴーシュが、猫にトロイメライをせがまれ「インドの虎狩り」を荒々しく演奏したり、かっこうと一緒に力いっぱいドレミを弾いたりする中で、セロの腕を上げていくのを、音楽のエナジーをファンタジーの中で表現していく演奏シーンで描いていて、宮沢賢治の童話の世界観を丁寧に描いたファンタジー音楽アニメ映画です。
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