風立ちぬ 宮崎駿アニメ監督引退作

宮崎駿の『崖の上のポニョ』以来5年ぶりとなる新作は、零式艦上戦闘機(零戦)を設計した実在の人物、堀越二郎と、同時代に生きた文学者・堀辰雄を織り交ぜた主人公・二郎の姿を描く大人のラブストーリー。
大正から昭和にかけての激動の時代を生きた人々の物語がつづられる。二郎役の庵野秀明ら豪華声優陣の共演にも注目したい。 
大学を優秀な成績で卒業した堀越二郎は、幼い頃からの夢だった飛行機の設計技師に。
ところが初めて手がけた飛行機が試験飛行で空中分解してしまう。上司のはからいで休暇を取る事になり、避暑地へ。
そこで二郎は、関東大震災の際に同じ汽車に乗り合わせた菜穂子と再会。すぐさまひかれあうが、彼女は結核を患っていた。
近眼ゆえにパイロットを諦め、日本の技術革新と大空への夢のために、飛行機作りに邁進するが、それは飛行機作りを戦争のために利用されることと表裏一体、そんな矛盾を抱えながら飛行機作りに邁進する堀越二郎の葛藤や同僚の飛行機作りに賭けた思いや結核に苦しむ里見菜穂子との純愛ラブストーリーが組み合わさって、得意のファンタジー路線と違い、宮崎駿監督の飛行機への夢や思い入れが正直に出た映画であり夢を追うことの美しさと残酷さを描いた青春映画になっています。主人公の声を演じた庵野秀明、西島秀俊、瀧本美織、野村萬斎、西村雅彦などの声のナチュラルな演技が、印象的です。
特に最後のカブローニと話すシーンは、飛行機作りが戦争に利用され、零戦は一機も帰還せず結核に苦しむ菜穂子を救えなかった堀越二郎の苦悩と葛藤が痛いほど伝わってきて、その絶望から生きていこうとする「生きなければ」泣けました(T_T)

daiyuuki 全身当事者主義

全身当事者主義。ワーキングプアや毒親やブラック企業などのパワハラやモラハラに苦しみ戦い続けてきた立場から書いた、主にメンタルヘルス、LGTB、ヘイトスピーチ、映画やライブのレビューなどについてのアメブロの記事から、厳選して共有していきたい記事だけ、アメブロと連携します。 クリエイターリンクは、こちら↓ https://lit.link/daiyuuki

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