ウェスト・サイド・ストーリー 伝説のミュージカル映画が奇跡のリメイク化

ニューヨーク、マンハッタンのウエスト・サイド。
そこには、夢や成功、そして自由を求める多くの移民たちが暮らしている。
しかし、差別や偏見による社会への不満を抱えた若者たちは、仲間たちとグループを結成し、激しく対立していた。
そんなある日、ポーランド系移民のチーム“ジェッツ”の元リーダーであるトニー(アンセル・エルゴート)は、敵対するプエルトリコ系移民のチーム“シャークス”のリーダーの妹マリア(レイチェル・ゼグラー)と出会い、瞬く間に惹かれ合う。
やがて、ふたりの禁断の恋は、多くの人々の運命を変えてゆくのだった……。
「ロミオとジュリエット」を元にしたミュージカル映画「ウェスト・サイド物語」を、スティーブン・スピルバーグ監督が、リメイク。
今回は、移民たちが住むスラム街を再開発して金持ちの白人向けの高層ビルを建てるため、移民たちが白人に追い詰められてらいることの苛立ちや怒りや安上がりな労働力として搾取される怒りや閉塞感を強調することで、今なお残る人種間差別やヘイトクライムへの怒りを、強調したアレンジ。
そうは言っても、オーディションでトニー役やマリア役を勝ち取ったアンセル・エルゴートやレイチェル・ゼグラーの美しい歌声は、「マリア」「トゥナイト」「アイ・フィール・プリティ」などのミュージカル・ナンバーで堪能出来るし、ベルナルド役のデヴィッド・アルヴァレスやアニタ役のアリアナ・デボースの躍動感溢れるダイナミックで華麗なダンスは、「アメリカ」「ダンス・アット・ザ・ジム・マンボ」などのミュージカル・ナンバーでのセットや封鎖したニューヨークを爆発的なエネルギーで歌い踊る名シーンで楽しめる。
でもなんと言っても圧巻だったのは、オリジナル版でアニタ役のリタ・モレノが、移民たちの悲惨な状況を嘆きながらもより良い未来を夢見る「サムウェア」を熱唱するシーン。
トニーとマリアが、自分たちの愛を貫くためにジェッツとシャークスの抗争を止めようとするが、思いがけない結末になる展開は、トランプ大統領政権下のレイシズムに断絶して憎み合うアメリカを経て見ると、余計にほろ苦いミュージカル映画。

daiyuuki 全身当事者主義

全身当事者主義。ワーキングプアや毒親やブラック企業などのパワハラやモラハラに苦しみ戦い続けてきた立場から書いた、主にメンタルヘルス、LGTB、ヘイトスピーチ、映画やライブのレビューなどについてのアメブロの記事から、厳選して共有していきたい記事だけ、アメブロと連携します。 クリエイターリンクは、こちら↓ https://lit.link/daiyuuki

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