「神様」がいる家で育ちました 宗教2世な私たち 菊池真理子
宗教2世。親が宗教を信仰している家の子供。
宗教ありきで育てられ、世間とはずいぶん違う生活を送っています。
参加してはいけない学校行事があったり。
薬を使わせてもらえなかったり。
人を好きになってはいけなかったり。
休日は宗教活動のための日だったり。
ほかの宗教は、邪教だと正しいのは自分たちだけだと教えられたり、宗教内でしか通用しない価値観の下で日々生きています。
もちろんそこに幸せを見出す人たちもいるけれど、中には成長するにつれて苦しさを感じる子供達がいることを、知ってほしい。
著者の菊池真理子含む、7人の宗教2世たちが育ってきた家での出来事をマンガ化した作品が、加筆修正を加え、単行本化。
単行本描き下ろし45p収録。「情報ライブ ミヤネ屋」でも紹介された、今年最注目のノンフィクションコミック!
エホバの証人の信者の息子さんは、幼稚園にも行かせてもらえず、講話の途中でちょっとでも居眠りすると棒で叩かれ、漫画などの娯楽や運動会や恋愛や誕生日や正月やクリスマスを祝うことも禁止されて、身も心も神のものと思ってきたが、先に脱会した次兄が部屋に置いていったパンクロックCDを聴いて自我を取り戻し脱会した。
だが、母は妻にしつこく、入信を迫っている。
不妊で悩んでいた母は、崇教真光に入信し、息子にも入信を強いた。アトピーや喘息に罹っている息子に、投薬治療を禁止したりされたが、自分の都合の良いことは神様のおかげ不幸せは信心が足りないなど宗教を都合よく使う母の言動に疑問を持ち、脱会した。
幸福の科学の信者の母は、子育ても布教も完璧に見られたがり、娘は東大に進学しようとしたが、挫折し幸福の科学が設立したハッピーサイエンス大学の一期生として入学したものの、アルバイトなどして外の世界を知り、幹部に相談しても責められ苦しくなって退学してアルバイト生活を始め、孤独に苦しみ自殺未遂してしまったが、反幸福の科学のジャーナリストが救ってくれた。
菊池真理子さんの母は、創価学会信者で父は無神論者で、真理子さんたち子供に勤行を強いて、勤行に夢中になって母は子供の世話をろくにしなかったし、信者獲得のノルマを自分だけでなく相手のノルマも背負ってしまい体を壊し、父のアル中の世話もする中で心身をすり減らし、自死してしまった。
菊池真理子さんは、宗教2世の生きづらさを訴えるべく、最初のうちは集英社のウェブ漫画で宗教2世の漫画を連載していたが、幸福の科学が幸福の科学の宗教2世の回を問題視して集英社に脅迫してきたため、集英社は菊池真理子さんに宗教の教義のせいで子供が生き方を縛られているというところは書かないように言ってきて、菊池真理子さんは集英社での連載を中止して文藝春秋で連載を再開して無事に単行本を刊行出来た。
宗教2世は、脱会したことで親だけでなく同じ信者の友人や先輩から絶縁して社会的に孤立したり、幼少期から社会で身につけるべき価値観や常識の代わりに宗教の教義を身につけることで就職など上手くいかず社会的に追い詰められてしまい、安倍晋三を暗殺した山上容疑者の母のように多額のお布施して経済的に追い込まれ、進学も行きたい学校に行けず人生を狂わされる方が、最近Twitterなどで告発している。
愛和家族和楽を謳いつつ、多額のお布施を絞り取り家庭を破壊し子供の人生を狂わせる統一教会や幸福の科学や創価学会などの新興宗教の罪悪、宗教2世の生きづらさを知るには、もってこいのコミックエッセイ。
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