低気圧が原因の頭痛の仕組みと対策

雨や曇りの日には特に頭痛がひどい・・・。それは、低気圧が原因となっている片頭痛の可能性があります。片頭痛と低気圧が関連するという臨床上の報告は多数あり、多くの方が頭痛に悩まされています。最近では、天気と頭痛予報を組み合わせ、記録できるアプリなどもあり、頭痛とうまく付き合って日常生活をおくれるようなサポートもあります。しかし、症状がひどい場合には、市販の頭痛薬では効果が十分に得られない場合もあり、自分だけで対応するのは難しい場合もあります。その場合は、片頭痛に適したお薬が必要となることもあります。また、予防的な治療方法もあります。このような治療を受けるためには、頭痛専門の医療機関を受診することをおすすめします。今回は、低気圧と頭痛の関係性を解説するとともに、頭痛対策として治療に用いられるお薬に関すること、又、病院を受診したほうが良い理由についても説明していきます。※この情報は、2017年7月時点のものです。
偏頭痛について
頭痛といっても、緊張性頭痛、片頭痛、群発頭痛や、病気などが原因で二次的に起こる頭痛など様々なものがあります。低気圧などの天候の変化が原因として起こりうるのは、緊張型頭痛と片頭痛です。今回は、症状が比較的ひどく、繰り返す片頭痛について、主に解説していきます。頭の片側又は両側が、脈に合わせてズキンズキンとした痛みが起こる病気で、一定の頻度で発作的に起こるのが特徴です。頭痛発作を繰り返し、発作は4~72時間持続することがあります。原因としては、ストレス、精神的緊張、疲れ、睡眠不足、月経、空腹、アルコール、天候の変化などが知られています。具体的な特徴としては、・頭の片側が痛む(両側が痛むこともあり)・ズキンズキンと脈を打つように痛む・歩いたり階段を上り下りすることによって頭痛が悪化する・吐き気、嘔吐などを伴う・光や音に過度に敏感になる・頭痛が起こる前に、視覚症状(キラキラした光・線、視覚消失)や感覚症状(チクチク感、感覚が鈍くなる)、言語症状(うまく話せなくなる)などの前兆症状が起こることがある ※前兆のある片頭痛と前兆のない片頭痛のタイプがありますなどが挙げられます。天候の変化によって、頭痛が起きた時は、緊張型頭痛や片頭痛などの可能性があります。上記の特徴だけでは、頭痛の種類の判別は難しいため、気になる場合には、早めに医療機関を受診するようにしましょう。頭痛の種類によって、適切な治療方法は異なってきます。
偏頭痛と気圧の関係
低気圧などの天候の変化と片頭痛が本当に関連するの?私だけ?という不安をお持ちの方もいるかと思いますが、臨床上でその関連を報告したものは多数あります。一部をご紹介します。片頭痛の原因となるものを調べた報告では、75.9%(約4割)の方が何らかの原因があると報告し、原因として、ストレス、女性ホルモン、食事の不摂取、天候、睡眠、香水、頸部痛、アルコール、煙などを挙げています。天候については、約53%の方が時折(1/3以上)原因として挙げており、約11%の方が主要(2/3)な原因として挙げているという報告があります。(1)また、片頭痛の方34名に片頭痛が起きたときの気圧の変化の記録をとっていってもらったところ、1013pPa(標準気圧)より、6-10hPaの気圧低下がみられたときに頻繁に片頭痛が起こるという報告もあります。(2)このように、片頭痛が起こる原因には様々なものがありますが、そのひとつとして、天候の変化(気圧の低下)が関与している可能性は高いとされており、多くの方が頭痛に悩まされています。
気圧の影響による偏頭痛の対策
1、日常生活の対策とアプリの活用
片頭痛を引き起こす要因となることとして、低気圧など天候の変化の他にも、ストレスや過労、睡眠、食事の不摂取、アルコールなどもあります。中にはチョコレートやある種類のチーズをとると偏頭痛が起きる人もいます。日常生活では、日頃からストレスをためないようにすることや、しっかりと休息すること、睡眠を適切にとること、規則正しい食生活などに留意することが大切です。また、スマホのアプリで、天候・気圧の変化によって頭痛の注意を喚起したり、症状やお薬服用の有無の記録をとることができるものがあります。こういった専用アプリを利用することで、ご自身の頭痛がどういったときに起こりやすいかなどを把握することができます。また、自身で管理することで治療に役立てることもできるため、おすすめします。
2、市販の頭痛薬
一般的に片頭痛の治療に使用されるお薬のタイプとしては、「アセトアミノフェン」、「非ステロイド系抗炎症薬(NSAIDs)」、「トリプタン系薬剤」、「吐き気止め」などがあります。これらの中で、処方せんがなくても市販で購入できるお薬は、「アセトアミノフェン」、「非ステロイド系抗炎症薬(NSAIDs)」のいわゆる解熱鎮痛剤です。比較的、軽度~中等度の頭痛に用いられ、中等度~重度の頭痛や効果が不十分の場合には、専門の医療機関を受診し、医師の診断を受け、違う適切なお薬を処方してもらう必要があります。<アセトアミノフェン>アセトアミノフェンは、風邪の諸症状(せき、熱、鼻水など)に効果が期待できる総合風邪薬などによく含まれている成分です。脳の中枢神経や体温調節中枢に作用することによって、解熱・鎮痛効果を示します。昔からよく用いられているお薬で、効果は穏やかですが、副作用が少なく、小さなお子さんや副作用が心配な方に使用されるようなお薬です。市販薬例:タイレノールA【第2類医薬品】 / ジョンソン・エンド・ジョンソン<非ステロイド系抗炎症薬(NSAIDs)>解熱鎮痛剤で一般的に用いられるお薬が、非ステロイド系抗炎症薬(NSAIDs)です。代表的な成分としては、ロキソプロフェン、イブプロフェン、アスピリン(アセチルサリチル酸)、エテンザミドなどがあります。体内の痛み、炎症、発熱などを引き起こす物質(プラロスタグランジン)がつくられるのを抑えることによって、解熱・鎮痛効果を示します。代表的な副作用として、食欲不振、胃の不快感や胃痛、悪心・嘔吐などの消化器症状があります。食後服用をしっかり守ることや、消化器症状が不安な場合には、胃の粘膜を保護するような胃薬と一緒に飲まれることをおすすめします。 市販薬例:ロキソニンS【第1類医薬品】 / 第一三共ヘルスケアイブA錠EX【指定第2類医薬品】 / エスエス製薬病院で処方されるお薬一般的に、軽度~中等度の頭痛では、上記で説明したアセトアミノフェンや非ステロイド系抗炎症薬(NSAIDs)と、症状に応じて「吐き気止め」が合わせて処方されます。吐き気止めとしては、ナウゼリン(成分:ドンペリドン)やプリンペラン(成分:メトクロプラミド)などがあります。中等度~重度の頭痛や効果が不十分の場合には、「トリプタン系薬剤」の服用が推奨されています。トリプタン系薬剤についてもう少し詳しく説明します。
 <トリプタン系薬剤>代表的な5つのお薬:イミグラン(成分:スマトリプタン)ゾーミッグ(成分:ゾルミトリプタン)レルパックス(成分:エレトリプタン)マクサルト(成分:リザトリプタン)アマージ(成分:ナラトリプタン)錠剤、口腔内崩壊錠、点鼻薬、皮下注射薬などのタイプがあります。片頭痛が起きる仕組みは正確に解明されているわけではありませんが、「セロトニン」とよばれる神経伝達物質が関与しているとされています。トリプタン系薬剤は、このセロトニンと同じようなはたらきによって、片頭痛を引き起こす要因となる血管の拡張をおさえる作用があります。また、三叉神経に作用し、炎症を引き起こす物質をおさえることで片頭痛を改善する効果があるとされています。トリプタン系薬剤は、服用するタイミングが大切で、頭痛が起きてすぐ‘(症状が出て1時間ぐらいまで)に服用するのがもっとも効果的です。前兆時のタイミングで服用しても効果がほとんどないとされています。片頭痛の治療において、トリプタン系薬剤は、効果が非常に期待できるお薬ですが、効果には個人差があります。5つの代表的なお薬でも、人によって効果に差があるとされており、医師と相談し、ご自身に合うお薬を検討する必要があります。また、嘔吐などが激しく、錠剤などの服用が厳しい場合には、皮下注射や点鼻薬を使用することもできます。効果がよりはやく期待できるのは皮下注射で、次に点鼻薬です。ご自身の生活スタイルに合わせて選ぶことも大切です。 
参考:病院で行われる予防療法 
片頭痛発作が月に2回以上あるいは6日以上ある場合、片頭痛の予防療法の実施が検討されることがあります。頭痛発作の頻度を減らしたり、症状を軽くしたりと生活に支障がないようにすることを目的にします。予防療法には、次のようなお薬が用いられて行われます。テラナス、ミグシス(成分:ロメリジン)デパケン(成分:バルプロ酸)インデラル(成分:プロプラノロール)ジヒデルゴット(成分:ジヒドロエルゴタミン)ワソラン(成分:ベラパミル) トリプタノール(成分:アミトリプチリン)予防療法は、服用をしはじめてから、2ヶ月程度を目処に効果を判定し、特に服用していて問題がなければ、継続して予防を続けていきます。片頭痛のコントロールが良くなった場合には、医師の指示のもと、徐々にお薬を減らし、可能であれば服用を中止していきます。症状がひどい場合には、専門の慢性頭痛科に受診が必要低気圧などの天候の変化に関連して頭痛が起こる場合、緊張型頭痛や片頭痛などの可能性があります。いずれの原因でも、症状がひどい場合には、市販の頭痛薬では効果が十分に得られない場合がありますし、また、片頭痛に適したお薬が必要となることもあります。 
次のような場合には、早めに病院を受診し、原因を特定し、適切な治療を受けるようにして下さい。 
・3日程度市販の頭痛薬を服用してみても症状が変わらない、続いている・頭痛の頻度が多い、または、痛みの具合がひどい・お薬に頼りすぎており、過剰に摂取してしまっているまた、第2章で触れましたが、片頭痛の場合、予防的な治療方法もあります。このような治療を受けるためには、頭痛専門の医療機関を受診し、専門の医師に相談する必要があります。頭痛に悩まされ、日常生活に影響を及ぼすような場合には、我慢するのではなく、すぐに病院にいかれることをおすすめします。女性の場合には、生理の周期にあわせて頭痛が強くなったりする人もいます。この場合も、女性科に相談して適切な治療を受けるとよいこともありますので、早めに医療機関にかかることをお勧めします。 
こちらのサイトで認定頭痛専門医を検索することが可能です。認定頭痛専門医一覧 一般社団法人日本頭痛学会
私もそうですが、メンタルの病気になった人だけでなく、雨や曇りの日に頭痛が酷くなって家事や仕事に支障をきたす人が多くなっている。
低気圧が原因で起きる頭痛は、緊張型頭痛と偏頭痛。
対策としては、ストレスを溜めないようにしっかり休息や睡眠を取り、規則正しい食生活を心がける。頭痛が起きた時の症状を記録して、治療に役立てる。市販の頭痛薬例えばタイレノールAやロキソニンまたは病院で処方されるお薬を、服用する。お薬飲んで3日程度しても症状が改善されない場合には、認定専門頭痛医に受診することが大事です。

daiyuuki 全身当事者主義

全身当事者主義。ワーキングプアや毒親やブラック企業などのパワハラやモラハラに苦しみ戦い続けてきた立場から書いた、主にメンタルヘルス、LGTB、ヘイトスピーチ、映画やライブのレビューなどについてのアメブロの記事から、厳選して共有していきたい記事だけ、アメブロと連携します。 クリエイターリンクは、こちら↓ https://lit.link/daiyuuki

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