ストリート・オブ・ファイヤー ロックンロールの寓話的最高のミュージカル

高架線と路地裏の多い街、リッチモンド。リッチモンド生まれのロック・クイーン、エレン・エイム(ダイアン・レイン)がアタッカーズを引き連れて凱旋して来た。ロック・コンサート会場は熱気に包まれ、ピークに達しようとしていた。
その時、ストリートギャングボンバーズのリーダー、レイヴェン(ウィレム・デフォー)が手下を指揮してステージに乱入、エレンを連れ去った。
その夜、レストランで働くリーヴァ(デボラ・ヴァルケンバーグ)は、弟のトム・コーディ(マイケル・パレ)に手紙を出した。
トムは、エレンのかつての恋人で、彼女の危機を知れば弟が街に戻ってくることをリーヴァは知っていた。数日後、ロングコートに身を包んだトムが帰ってきた。
彼はボンバーズの情報を得るため、かつての馴染みの酒場に出かけていった。そこでトムはマッコイ(エイミー・マディガン)と名のる元陸軍の車輛係をしていた女兵士と出会い、意気投合。
その夜、宿無しのマッコイをリーヴァのアパートに泊めてやった。翌日、トムは1人で武器を調達、組立式のウィンチェスター・ライフル、ポンプ式ショット・ガン、それに45口径リボルバーで武装しエレン奪還の準備を整えた。
その日の午後、エレンのマネージャー兼恋人のビリー・フィッシュ(リック・モラニス)と会い、救出に成功したらトムとマッコイに賞金1万ドルを出させることを約束させた。
3人はボンバーズの根城であるバッテリー地区へ向かった。真夜中、バッテリー地区の根城の中では熱狂のロックが渦巻き、外ではバイクを乗りまわすライダー達がたむろしていた。トムがそのライダーたちのオートバイをウィンチェスター・ライフルで破壊、その間隙をぬってマッコイが単身アジトに侵入しレイヴェンに拳銃をつきつけた。トムとマッコイはエレンを救出、4人は作戦の成功を祝った。
だがトムが賞金目当てに自分を救い出しに来たことをビリーから聞いたエレンは、卜ムの心を計りかねた。
リッチモンドへの帰路、警察の封鎖を突破するため、ドゥアップ・グループ・ソレルズのバスを乗っ取り、封鎖線を強行突破した。
リッチモンドの人々はエレンたちを熱烈に歓迎した。トムが自分を救出してくれたのは金のためではないことを知ったエレンはトムの胸にとび込み、2人の間に昔の愛が甦えった。
だが、メンツをつぶされたレイヴェンが黙っているわけがない。
彼の仲間を集めトムを倒してエレンを奪おうと全面戦争の準備にとりかかった翌朝、ボンバーズがリッチモンドを取り囲んだ。迎えうつ住民たち。
トムとレイヴェンの大型ハンマーによる死闘が始まった。数分後、その場に立っていたのはトムだった。
夜、エレンのロック・コンサート会場をあとに、トムとマッコイは街を去った。
80年代に隆盛を極めたMTV連動型のロックミュージカル映画の先駆けとなった映画。
この映画では、カッコいいヤツの基準ははっきりしている。
小利口よりも不器用で、自分の流儀や誇りや愛する者のために戦える男。言ったことは命懸けで守れるし、自分の気持ちを抑えてでも愛する者の生き方を大事に出来る男。女も、誇りのため愛する者のために戦う。
くたびれたトレンチコートやピッカピカのレザーコートなどの50年代ファッションやオープントップのカッコいい車やバイク、無骨で口は悪いが優しさと誇りを胸に秘めたトムやワルだが筋は通すレイヴェンやロッククイーンそのもののエイムやタフで頼りになるマッコイと良いヤツも悪いヤツもカッコいいキャラクター、クライマックスの誇りを懸けたトムとレイヴェンの一騎打ち、劇中に流れるシンプルでカッコいいロックンロール、まさに「ロックンロールのお伽噺」そのものの傑作ロックミュージカル映画。

daiyuuki 全身当事者主義

全身当事者主義。ワーキングプアや毒親やブラック企業などのパワハラやモラハラに苦しみ戦い続けてきた立場から書いた、主にメンタルヘルス、LGTB、ヘイトスピーチ、映画やライブのレビューなどについてのアメブロの記事から、厳選して共有していきたい記事だけ、アメブロと連携します。 クリエイターリンクは、こちら↓ https://lit.link/daiyuuki

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