IT/イット THE END "それ"が見えたら終わり。少年たちと殺人ピエロの対決 その2
前作から27年後、静かな田舎町デリーで連続児童失踪事件が再び発生し、かつて“それ”と対峙した子供たちに“帰っておいで”という不穏なメッセージが届く。
再び“それ”が現れたら戻ると誓った約束を守るためデリーに帰ってきたビル(ジェームズ・マカヴォイ)やベバリー(ジェシカ・チャステイン)をはじめとするルーザーズ・クラブの仲間たちは、事件の真相と、“それ”の正体と目的に迫る。
スティーヴン・キングの長編ホラー小説「Itイット」を映画化した2部作完結編。
フォーチュンクッキーから不気味なクリーチャーが飛び出したり、かつてベバリーが住んでいたアパートの部屋に住んでいるお婆さんが巨大なモンスターになってベバリーを襲ったり、巨大なポール・バニアン人形がリッチーを襲ったり、下水溝からたくさん手が襲ってきてビリーを引きずり込もうとしたりなど、前作よりパワーアップした残虐そして恐怖描写が観る者の背筋を凍らせるし、ルーザーズ・クラブとペニーワイスの死闘ではペニーワイスのルーザーズ・クラブのメンバーのトラウマに付け入る精神攻撃が観る者の心を抉る怖さがある。
作家の仕事がスランプのビリーやD V夫と結婚したベバリーや売れないコメディアンを続けるリッチーや未だにベバリーに対する片想いを燻らせるベンやペニーワイスがトラウマになり恐怖に怯えるスタンリーなど過去のトラウマを引きずって大人になりきれていないルーザーズ・クラブのメンバーが、ペニーワイスを倒すため忘れかけた過去を思い出し思い出の品物を集める中で良い思い出や忌まわしい記憶に向き合い、ペニーワイスを倒す儀式をし自分たちのトラウマに付け入るペニーワイスの精神攻撃に立ち向かう中で自らの恐怖とトラウマに向き合い克服する青春模様が前作同様、色濃く丁寧に描いている。
特に、クライマックスのペニーワイスとの戦いの中で、弟の死に対する罪悪感を抱えたビリーや父親のトラウマを抱えたベバリーやベバリーに対する片想いを抱えたベンがそれぞれペニーワイスとの戦いの中で抱えたものにケリをつける展開が、アオハル濃厚なエモさがあり、観る者の心を揺さぶる。
「ジョジョの奇妙な冒険」第4部のような青春ホラーの大作として大満足な青春ホラー映画。
0コメント