イップ・マン 完結 ドニー・イェンがブルース・リーの師匠イップ・マンを演じたシリーズ完結編

1964年、サンフランシスコに渡った詠春拳の達人イップ・マン(ドニー・イェン)。 
彼は、サンフランシスコの空手大会でジークンドーのデモンストレーションをする弟子ブルース・リー(チャン・クォックワン)との再会や中華総会の会長で太極拳の達人ワン(ウー・ユエ)との対立を経て、アメリカという異郷に生きる人々が直面する厳しい現実を知る。 
 やがて中国武術を敵視する海兵隊軍曹バートン(スコット・アドギンス)との激闘の果てにワンが倒れた時、イップ・マンは、宣告された病を隠し、人々の誇り、未来のために立ち上がる。 香港に残して来た息子にある思いを伝えた彼は、ただ一人、最後の闘いへ進みゆく・・・。
稀代のアクションスター・ドニー・イェンのライフワーク「イップ・マン」シリーズ完結編。
シリーズ完結編のテーマは、イップ・マンの終活。そして次世代への継承。
末期ガンを患うイップ・マンは、サンフランシスコ空手大会でジークンドーのデモンストレーションをするブルース・リーからサンフランシスコに誘われ、喧嘩っ早く勉強が苦手な息子イップ・チンの将来のため留学先を探す目的でサンフランシスコに渡航する。
だが、イップ・マンは、西洋人にカンフーを教えるブルース・リーを敵視する中華総会とブルース・リーそして在米中国人を嫌悪する移民局やアメリカ軍の格闘技教官バートンとの戦いに、巻き込まれ、最後の戦いに挑む。
ブルース・リーが、サンフランシスコ空手大会でジークンドーのデモンストレーションにワンインチパンチや指立て伏せや組手を見せた実話、アメリカ陸軍でカンフーを格闘技訓練に取り入れることが検討されて1970年代にカンフーが必須武術になったことを元にしている。
格闘アクションは、シリーズ中では最高にリアルでハイレベル。
詠春拳のイップ・マンvs太極拳のワンが闘うバトルでは、円の動きの武術同士の攻防が、ある理由でお互いに片手で闘うことにより絶妙に描かれていてユニークなバトルに仕上がっている。
クライマックスのドニー・イェンvsスコット・アドギンスのバトルでは、剛対柔だけでなく、突き蹴りそして関節技など総合的な格闘アクションが楽しめる。
反抗期の息子チンに手を焼くイップ・マンが、中華総会の会長ワンと娘ルオナンの不和に巻き込まれて、ルオナンと交流する中で自分に反抗するチンの気持ちを理解し、ワンとルオナンの橋渡しをし、イップ・マンを通して厳格な父ワンの真意をルオナンが理解し、父イップ・マンから息子チンが詠春拳と誇り高い生きざまを受け継ぐ親子のドラマも、丁寧に描かれている。
チャン・クォックワン演じるブルース・リーが、白人至上主義の空手家をジークンドーでなぎ倒すアクションシーンは、クエンティン・タランティーノ監督の「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド」のブルース・リーにモヤモヤした人のウサを晴らすカッコよさ。
ドニー・イェンのライフワーク「イップ・マン」シリーズ最高の完結編。
ありがとう、イップ・マン。

daiyuuki 全身当事者主義

全身当事者主義。ワーキングプアや毒親やブラック企業などのパワハラやモラハラに苦しみ戦い続けてきた立場から書いた、主にメンタルヘルス、LGTB、ヘイトスピーチ、映画やライブのレビューなどについてのアメブロの記事から、厳選して共有していきたい記事だけ、アメブロと連携します。 クリエイターリンクは、こちら↓ https://lit.link/daiyuuki

0コメント

  • 1000 / 1000