キャビン 「俺たちは定番スラッシャーホラーの中にいたと思ったら、いつのまにかホラー映画の制作者に操られていた」
大学生のデイナ(クリステン・コノリー)、ホールデン(ジェシー・ウィリアムズ)、マーティ(フラン・クランツ)、ジュールズ(アンナ・ハッチソン)、カート(クリス・ヘムズワース)は週末を近郊の森にある小屋(Cabin)で過ごそうと計画していた。
道中、行き先を尋ねたガソリンスタンドの男から小屋にまつわる不吉な話を聞きつつも、彼らは到着。
週末を楽しむ彼らであったが、その夜、突如として地下室の扉が開く。
薄暗い室内には物が散乱していたが、デイナはその中からある日記を発見する。
それはペイシェンス・バックナーという少女の日記で、バックナー一家が犯してきた恐ろしい罪の数々が記されていた。
そして、日記の最後には、謎のラテン語文が書かれていた。
デイナがラテン語を読み上げると、森の中に埋まっていたバックナー一家の死体が起き上がり、小屋を目指し始めた。
呪文によって復活したバックナー一家は性交中のカートとジュールズを襲い、ジュールズを殺害。残りの若者を皆殺しにしようと小屋を襲撃する。
一方、ハイテク機器に囲まれた管制室でこの惨状を監視する人々がいた。
彼らは小屋や森中に設置されたカメラで若者の動きを監視し、また薬物を散布したり、照明を調整するなどして若者たちの行動を誘導し、「怪物が彼らを殺しやすい状況」をセッティングしていたのだ。
若者たちが人里離れた山小屋で戦慄の恐怖に見舞われるという従来のホラー映画のお約束を踏まえた、巧妙かつ予測不能のストーリー展開が映画ファンから絶賛された異色のホラー・サスペンス。「クローバーフィールド/HAKAISHA」やTV「LOST」の脚本で知られる新鋭ドリュー・ゴダードの記念すべき監督デビュー作。
車でバカンスに繰り出した若者が怪物や殺人鬼に襲われるというホラー映画の定番ストーリー(「悪魔のいけにえ」、「キャビン・フィーバー」など)に、謎の組織が襲われる若者を監視し「ホラー映画の定番シナリオ」通りに犠牲者をコントロールしているという新たな要素を取り入れることで、リアリティショーなどの現代社会の批評だけでなく、「何故ホラー映画に登場するキャラクターと死亡フラグがパターン化しているのか?」などホラー映画のお約束を再解釈するメタフィクション的な内容にもなっていて、クライマックスで様々なモンスターが暴れまくるシーンとオチはホラー映画が踏み込む極限を描いていて、ユニークなホラー映画になっています。
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