共依存と本当の優しさの違いとは
最近、カウンセラーの信田さよ子さんの「共依存」という本を読んでいて、一見本当の優しさに見えるが実はパートナーの生きる力を削ぎ落とし自分より下におくことによってパートナーをコントロールしている共依存でしかない優しさもあるのではないかと思いました。
「共依存」によると、このようなディスパワーはどのように起きるのかというと、日常生活の中で「君には出来ないでしょ」「だめだめ僕がいなくちゃ」と世話を焼かれて半人前扱いされることによって、夫がパートナーの自信を奪い、無力で幼児化した自分で生きるのを余儀なくされることによって、パートナーは生きるエネルギーを奪われるということです。
しかし、彼らはパートナーのエネルギーを奪っているという自覚はなく、どうしようもないパートナーを見捨てない自分は優しく思いやりに満ちた存在だと思い込んでいるのです。
そしてこういう共依存関係の底には、自分が良かれと思うことは相手にとって良いのだから、相手は従うべきだというパターナリズムがあります。
これは、依存症だけでなく様々な問題を抱えたパートナーをケアすることが愛情表現と思い込んでいる人にも見られます。
相手が引き受けるべき失敗から過剰に保護することによって、失敗や思いのままにならない出来事から学んで自由無碍に対応するしなやかな生きる力を身につけるチャンスを奪って自分に縛り付けようとする醜い本音が見えてきます。
では共依存的な関係から脱してお互いが対等な立場で支え合う大人の関係に成長するにはどうしたらいいのか、それは自分の意思や要求を押し付けず、相手がどうしたいのかどうありたいか相手の意思を尊重して話し合いながら、ちょうどいい距離感を保ちながら支え合うことによって、お互いに成長しあい支え合うことが出来る成熟した大人の関係を保つことが出来ると思います。
私自身、問題を抱えた女性に惹かれる傾向があるので、自戒していきたいと思います。
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