老後2000万円不足の犯人 年金10兆円散財した自民党と官僚80年史
年金官僚による乱脈な使い込み、政治家によるバラ撒きと大規模リゾート施設の建設、そして5000万件の消えた年金記録――2000万円の老後資金不足を招いた政治家と官僚による「年金破壊」は、この国に年金制度が誕生した時から計画され、80年かけて実行されてきた壮大な収奪劇であった――。
表向きは「戦争を勝ち抜き、老後の生活を年金で保障し様々な福利厚生施設で楽しく過ごすこと」、本当の目的は戦費調達のために、昭和17年に国民年金が創設された。
敗戦後のインフレで年金はパーになり、軍需工場で働いていた人々の保険記録を紛失した。これが、最初の「消えた年金」である。
昭和29年に厚生年金法を改正し、支給開始年齢を55歳から60歳に引き上げられた。昭和34年に国民皆年金制度を作るため国民年金法を成立させた。
高度成長時代になり、田中角栄内閣の頃の自民党は高年齢者を取り込むために、高年齢者が保険料支払いゼロでももらえる「福祉年金」、保険料を10年支払いでもらえる「10年年金」、5年支払いでもらえる「5年年金」を創設した。一方、国民年金を管理する厚生労働省の管理下の社会保険庁は年金福祉事業団と厚生年金事業振興団を創設し、天下り先を確保するために表向きは年金支給者の福利厚生のために年金を使って病院などを建設し、職員の給料や施設の管理費も年金から捻出した。
1980年代に、2000億円をかけてリゾートホテルを各地に建設した「グリーンピア」事業は、大赤字となり建設費の97,5%は損失となった。
さらに、年金福祉事業団は年金運用や住宅融資で、トータル4兆円の損失を出している。
1997年に年金官僚は、「財政構造改革の推進に関する特別措置法」の改正で、事務費を年金財源に使える項目を盛り込み、交際費や香典の支出や公用車の購入や海外出張費などに流用され、「職員の福利厚生」の名目で社会保険庁職員専用のテニスコートの建設費やマッサージ機の購入に1兆円浪費された。
「年金100年安心プラン」の名目で小泉内閣の年金改革の際、一連の年金官僚の乱脈ぶりが明らかになり、社会保険庁や厚生年金事業振興団の廃止論が高まった。
天下り団体は、自民党の厚生労働省シンパの議員に献金攻勢をかけて抵抗した。年金官僚のサボタージュにより「消えた年金」記録が5000万近くにのぼり、年金未払いになっていることが明らかになり第1次安倍内閣は倒れた。
自民党と国民年金の歴史は、国民年金を国民の老後資金を預かっていることに対する責任を失念し、政治家と年金官僚が国民年金を私物化して食い潰してきた歴史である。年金に寄生する年金福祉事業振興団を廃止して、年金を支払った分だけ受け取れる積み立て式にして、年金を下支えするために高所得者への負担を増やすため所得税の累進課税率や法人税を上げることが、真の「年金100年安心」に繋がる。
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